7月5日(たくの日記より)
すみげたちと別れてから、ぼくはすぐにあの研究所に行った。そこで、ぱうえるの両親を襲ったって言うバケモノについて知ることができたんだ。
特徴を聞いてみると、驚いた。それはぼく達が戦車を使ってようやく相打ちになった、あの遺跡のロボットと同じタイプのロボットだった。
まずい。ぱうえるがどんなに強くとも、すみげが頑張っても、ゆきえの超能力を使っても、あれに勝てるわけがない。
でも、勝機はすぐに見えた。あのおじさんだ。戦車を貸してくれたあのおじさんをバレンタインのホテルで見つけて、研究所にきてもらった。ぼく達は寝ずに作業し、今朝、戦車は完成した。
研究所の人たちも戦車のおじさんも疲れて眠り込んでしまったけど、ぼくにはそんな時間はない。眠りたいとも思わなかった。
戦車に乗り込み、すみげたちを追って急いでホーリーローリーマウンテンを目指した。
洞窟内は狭くて進みにくかったけど、そんなことは言っていられない。ちょっと乱暴に突き進んだ。
洞窟を抜け、ぼくは一層スピードを上げる。
遅かったんだ・・・。
青い巨大ロボに大砲を打ち込むと、あいつはこっちに近付いてきた。巨大ロボの向こう側に、すみげ、ゆきえ、ぱうえるが横たわっているのが見えた。
ぼくはガムシャラに巨大ロボと戦った。
戦車に積んであった砲弾を全て使い切ると、巨大ロボに体当たりした。
衝撃で体のあちこちを打ちつけたけど、すみげたちの痛みに比べたらこんなものはどうって事はない。
でも、戦車が動かなくなった。動けたところで武器はもうない。
と、巨大ロボットも動かなくなった。あちこちから煙を吹いて、ズズンと大きな音を立てながら倒れた。
戦車を降りて、すみげたちに駆け寄る。近くの小屋にいたおじさんにも手伝ってもらって、とにかくホーリーローリーマウンテンを後にした。
そのおじさんによるとホーリーローリーマウンテンとバレンタインの間に腕のいい医者がいるということなので、3人を連れて行った。
今日、3人が目を覚ます事はなかった。
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